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デルタフォース流インドアサバゲフィールド攻略CQBトレーニング 撮影後記

今回、アームズマガジン2014年2月号(2013年12月27日発売)の企画で
デルタフォース流インドアサバゲフィールド攻略CQBトレーニングに参加させてもらいました。



インストラクターは元米陸軍デルタフォース隊員のタイラー・グレイ氏でした。
彼は20歳と時に米陸軍に入隊、レンジャーを経て25歳でデルタ隊員になり数々の危険な作戦に参加し、
27歳でイラクの作戦中に右手を負傷し、やむなく除隊された方です。

レクチャーの内容は終始
「射撃」「移動」「連携」 
という作戦行動中の基本3項目の基づいて進められました。

・視野を広く取りながら移動する。
・敵から撃たれる可能性が高いオープンエリアは素早く移動する。
・声や身体を使って仲間と情報を共有し連携する。

この基本3項目は私もレクチャーの時によく使っている言葉です。

ミリタリーに興味がある方が実戦経験者に会ったら聞いてみたい項目の一つに、
「インドアアタックの方法」があると思います。

私もよく聞かれるのですが、聞かれる度にその漠然な質問に答えようが無く困ってしまいます。

例えば、
敵がどのような者たちで、何人でどの位置にいて、どうしているのか、
それに合わせてドアエントリーの時に誰がどう配置に付き、
どういう順番で、どう構えて、どう部屋の中に入るのか、
そのインドアの環境はどうか、室内は明るいのか暗いのか、

ということはもとより、粉塵、騒音の有無、
床が油まみれ、洪水浸水後で泥が蓄積していたり、

はたまた火災が延焼中だったり、可燃性ガスが充満していたり、
その建物はどんな建築物なのか 日本家屋、RC構造、ガラス張りなのか、
建築物じゃないなら、大型タンカーというもあり得ます。

ところで突入しようとしているあなたは何者でどんな銃器、武器をお持ちで仲間はどんな方で何名様?
などなどと状況は様々な要因が絡んでいます。

その一つ一つの状況に対応し、この場合はこう、この場合はこうと決めてしまうと
何百何千パターンと膨れ上がってしまい、とても覚えきれません。
そもそも「そのような危険な状況にならないようにするにはどうしたらいいのか」という考えがプロの兵士だ。
といった元も子もない事を言いそうになってしまいます。


元デルタ隊員の彼はレクチャー中、たびたび基本に立ち返り説明をしてくれました。
インドアアタックで重要な事は

・優位なシューティングアングルと取る事
・淀みなく迅速な行動と取る事
・チームの連携を取る事

でした。

これも前記の基本3項目に当てはまります。

CQBの基本三項目に 「スピード(迅速)」「アグレッション(攻撃性)」「サプライズ(奇襲)」
というのもがありますが、
現在、ヘリコプターや車両の音によって敵も予め攻撃されるのが分かっているので
「サプライズ」の項目は意識が薄らいでいると彼は言っていました。

「スピード(迅速)」「アグレッション(攻撃性)」が現在の戦術でも有効な思念です。

今回、彼のレクチャーを受けて最も共感したのが
「事が複雑になれば事故が起こる」という彼の言葉でした。
実際、過去に戦術のバリエーションが多くなったために事故が多発し
現在の戦術はシンプルな思考に移行しているとも彼は言っていました。

彼が事あるごとに口にする戦術の「基本」は、それが「応用が利く基本」で
それが戦闘における考え方や行動の「核」の部分だと気付く人はあまりいません。


最後にもう一つ、彼の銃器を扱う所作を見ていて気付いた事です。

彼が長モノを構える時、首をすくめて前に突き出すクセは、
重い荷物をかついで終始行動する日常が想像でき、
また、銃器ストックを肩に強く引き付けるスタイルは、銃弾を狙った所にピンスポットで当てる気概や
彼が扱える銃器に種類に幅がある事を指しています。
そして、ホルスターからハンドガンを抜く時、少し脇があくクセからは
常にボディーアーマーを装備している事が読み取れました。

動きや所作一つで作戦行動中のマインドセットや装備、環境が見てとれて大変参考になりました。
今回のことも含めて、日頃学んだことを私の身を通してみなさんにフィードバック出来れば幸いです。





by 細川雅人




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[ 2014/01/05 13:11 ] 報告など | TB(-) | CM(-)